《コンテンポラリー道成寺》

ああああああああああ

2025年5月7日(水)大倉山記念館ホール


喜多直毅 on stage

昼公演 15:00 開演  (開場 14:30)

夕公演 18:30 開演  (開場 17:40)

 

チケット(各々)予約3,500円 当日4,000円


お支払いは当日受付にて(現金のみ)




紀伊国真砂の庄司の館に、

その年も

東国から熊野詣での途上にある一人の旅僧が

宿を求めて訪れた。

彼は端整な容姿をしており、

年ごろになった庄司の娘は恋におちた。

幼い頃より、

大きくなったらその旅僧に嫁ぎたいと

夢見ていたからだ。


僧は「帰りに再び寄ろう」と娘をなだめ、

館を後にした。

しかし日が過ぎても僧は戻らず、

その言葉の偽りに気づいた娘は、

恋慕のあまり15里の道を追いかける。

やがて日高川に至る頃、

娘の執念は人の姿を捨て、

蛇の姿へと変じた。


娘は蛇のまま川を泳ぎ、

道成寺に逃げ込んだ僧を追い詰める。

一段、また一段と道成寺の石段をのぼり、

ついに境内へ。

鐘の中にかくまわれていた僧に近づき、

蛇と化した娘はその愛憎の炎で、

僧も自らも

鐘ごと焼き尽くしたという。


この哀しくも激しい物語は、

今も「道成寺絵巻」として残り、

日々、道成寺の僧から参詣者に、

「絵とき」として語られている。


✴︎


長らく古典芸能が得意としてきたテーマ、

その哀しみと語られえなかった思いのたけを、

喜多直毅さんのバイオリンで聴けたら、

能とはまた違う「道成寺」が出現して、

庄司の娘の声が聴こえるだろう。

そして、

激しく心を揺さぶられるだろうと確信して、

今回の企画を立てました。


能の演出にならって、MCなし、拍手なしで行います。

 


同日開催


能面 ワークショップ

能面の若女と般若を、間近にご覧いただけます。どちらも女性の貌で、般若は怒りよりも哀しみの表情です。

(コンサートオーディエンスで希望の方のみ。無料)

昼公演後、30分間ほど

夕公演前、17:45〜18:15

 

能の世界を演出するマスクとして名高い能面。

それは「能面のような顔」という表現で括られるほど薄っぺらいものではなく、角度や光によってナイーブに変わります。間近でご覧になると、その微妙さがわかります。このチャンスにどうぞ。

面打師 福井誠

 

 


一点だけの着物展

ステージ右手に展示

この作品は、蛇の姿であり、紀伊平野を蛇行する日高川であり、能の詞章にある「花のほかには松ばかり」の風景です。あなたにはどう見えるでしょうか。

〈まとう〉衣服である着物の形をキャンバスにして、飾る着物として作りました。

長原啓子



「大倉山記念館」アクセス


「大倉山記念館」は、東横線「大倉山」駅から徒歩7分ですが、「大倉山公園」内にあり、やや高台です。横浜市の文化財であり、公園内には、道成寺を思い起こさせる石の階段もあります。

 

坂道が苦手な方には、大倉山駅前 Food Station側にタクシー乗り場があります。

 

Google マップは現在の Cookie 設定では表示されません。「コンテンツを見る」を選択し、Google マップの Cookie 設定に同意すると閲覧できます。詳細は Google マップの[プライバシーポリシー]をご確認ください。Cookie の利用は、[Cookie 設定]からいつでも変更できます。